天然ガス自動車

天然ガス自動車とは、燃料としてガソリンや軽油ではなく天然ガスを利用する自動車のことです。天然ガスは英語でNatural Gasですが、自動車に用いられる場合は圧縮されたガスを用いますので、Compressed Natural Gasの頭文字を取ってCNG自動車とも呼ばれます。

なぜ従来から広く使われているガソリンなどではなくわざわざ天然ガスを用いるのかと言えば、大きな理由は排気ガス中の有害物質の削減のためです。ガソリンや軽油には窒素成分や硫黄成分が含まれます。もちろんおおもとの原油に比べると精製により大幅に少なくなっていますが、それでも一定量残ってしまうことは避けられません。これが燃焼すると窒素酸化物や硫黄酸化物となり、例えば酸性雨の原因になったりするわけです。

天然ガスの場合は窒素成分や硫黄成分がほぼ全く含まれません。また、その化学成分上、燃焼させて同じエネルギーを発生させたときに生じる二酸化炭素の量もガソリンに比べると少なく、地球温暖化対策にもなるというメリットがあります。

一方で常圧の気体のままでは単位体積あたりのエネルギーが少なすぎますので圧縮して車両に搭載しなければなりませんし、ガソリンスタンドに比べるとそのような圧縮ガスを常時準備できるステーションもあまり整備されていないというデメリットがあります。

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